水まわり│回って、周って、廻る

私たちの体に含まれる水分は、胎児で体の約90%、新生児で約75%、子どもで約70%、成人では60~65%、老人では50~55% と、いわれています。

また、体内の水分が2%失われるとのどの渇きを感じ、運動能力が低下しはじめます。
3%失われると、強いのどの渇き、ぼんやり、食欲不振などの症状がおこり、4~5%になると、疲労感や頭痛、めまいなどの脱水症状があらわれます。
そして、10%以上になると、死にいたることもあります。

このように、私たちが生きていくうえで水は不可欠なものです。

建物もそこで生活するためには、水まわりはなくてはならないものです。

水まわりとは、建物の中で水を使う場所のことです。
具体的には、キッチン、バスルーム、トイレ、洗面所になります。

新築や建替え、リフォームなど、注文住宅に限らずに住宅の建築をするときに水まわりという言葉はよく使われます。

 

この「水まわり」という言葉を漢字で書くと、『水回り』『水周り』『水廻り』と3種類あります。

漢字の意味を調べてみると、

「回り」「廻り」は、
「もののはたらき具合」
「一定の範囲を順にまわること」
「ある地点を経由したり、ある方向のコースをとったりすること」
「遠くなるほうの道をとること」
「行きわたること」
「まわる回数」

などの意味で用いられ、

「周り」は、

「そのものの外側の縁の部分、また、その長さ」の意味で使われたり、
「そのものを囲んでいる近くの部分、あたり」

という意味で使われているようです。

ちなみに、住宅建築専門用語辞典では、「水廻り」という漢字を使っていました。
しかし、『廻』という漢字は現在、常用漢字ではなく人名用漢字として使われているので、漢字の意味を考慮し現代風に漢字で書けば『水回り』が正しいような気がします。

インターネットで検索すると、『水回り』の方が正式な漢字表現のように書いてあるサイトが多いようです。
「水周り」と書いてあるサイトもあります。なんとなくですが、住宅設備関係の企業サイトに多いように感じます。

 

言葉は生き物ですから、漢字表現も時代とともに変わりますし、個人的な考えもあるでしょう。
「水回り」、「水周り」、「水廻り」 どれが正しいかの正解はないようなので、「水まわり」と、ひらがなで書くのが無難なのかもしれません。

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